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「ほんと――にすみませんでしたっっ!!!!!」
「謝らなくてもいいと言っているだろう。壊れる方が悪い」
「で、でも……あうう」
長い石造りの道を、シルバさんと二人で進んでいく。
試しの門を最後まで豪快に開いたはいいものの、長年雨ざらしだったためか蝶番部分がバッキリ折れてしまい、門扉が外れてとんでもない事態に。
もとに戻そうにも戻せなくて、半泣きになっているところにシルバさんが現れ(もちろん、その前に執事のゴトーさんたちが、青筋立ててやってきた。ズラリ)事なきを得た。
シルバさん……ああ、シルバさんシルバさん。
漫画ではビジュアルの渋かっこよさに酔いしれ、アニメでは低音美声の渋かっこよさに酔いしれた御方。
まさかまさか、こうして生でお会いできることがあろうとは。
感無量です。
怖いけど。
がっしりしてるのに、手や脚が長くて綺麗だからかな。
歩き方も、不思議と優雅で武骨さを感じない。
肩から流れるふわっふわの銀髪に見とれていたら、シルバさんはにこっと笑って私を見た。
「それに、もうそろそろアレも建て替える頃合いだと考えていたところだ。最近は来客も増えたからな。七枚では不足に感じていた。そう言
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