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「チッ、行くぞ。」
舌打ちと共に出ていく男子生徒。その後ろに金魚のフンのように数人の生徒がくっついて行く。
「気にする必要なんて無いぞ、ユウ。」
「うん。気にしてないよ。」
心配するウォーリアに笑顔を向けるユウだが、その笑顔はどことなく暗い。すぐに俯いてしまう。
「ホントに大丈夫?」
ユウの机に近づき、顔を覗き込むショタ。
「大丈夫だよ、コン。」
ユウの顔を覗き込む彼はコンバート・フォーイ。ユウの従弟である。
「行こう、二人とも。」
「ああ。」
「うん。」
ユウは顔を俯かせたまま自らの席を立ち、二人と共に第一演習場へと向かう。
クラスメート達は彼女らの背を見て小さな声で話をしたり、クスクスと小さな声で笑っている。
「あたしを置いてっちゃ、やーだよ。」
「わっ!?」
周囲の目を無視してユウの背に飛びつく女子生徒。もちろんユウは驚く。ウォーリアとコンバートは呆れている。
「もう、びっくりするでしょ、レム。」
こちらの友の名はレムと言うらしい。テンションの高いレムを入れた4人で第一演習場を目指す。
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