3

6/14
前へ
/28ページ
次へ
「チッ、行くぞ。」 舌打ちと共に出ていく男子生徒。その後ろに金魚のフンのように数人の生徒がくっついて行く。 「気にする必要なんて無いぞ、ユウ。」 「うん。気にしてないよ。」 心配するウォーリアに笑顔を向けるユウだが、その笑顔はどことなく暗い。すぐに俯いてしまう。 「ホントに大丈夫?」 ユウの机に近づき、顔を覗き込むショタ。 「大丈夫だよ、コン。」 ユウの顔を覗き込む彼はコンバート・フォーイ。ユウの従弟である。 「行こう、二人とも。」 「ああ。」 「うん。」 ユウは顔を俯かせたまま自らの席を立ち、二人と共に第一演習場へと向かう。 クラスメート達は彼女らの背を見て小さな声で話をしたり、クスクスと小さな声で笑っている。 「あたしを置いてっちゃ、やーだよ。」 「わっ!?」 周囲の目を無視してユウの背に飛びつく女子生徒。もちろんユウは驚く。ウォーリアとコンバートは呆れている。 「もう、びっくりするでしょ、レム。」 こちらの友の名はレムと言うらしい。テンションの高いレムを入れた4人で第一演習場を目指す。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

350人が本棚に入れています
本棚に追加