あげいも短編

3

「では、クラスごとに分かれて始めるように。」

ユウから目を離して生徒達に告げる教師。生徒達がクラスごとに分かれて召喚を始める。

「…ユウ。」

背の低いエルフの教師がユウに話しかける。

「お姉ちゃん…。私は平気だよ。友達いるから。」

教師はメルト。血の繋がりは無いが、天崎家の長女である。

「魔力でしか人を見ない馬鹿者のことなんて気にするな。」

「あ、親父。いつからいたんだよ？」

いつの間にかいたナビにウォーリアが話しかける。

「ナビさん、ありがとうございます。」

「ほら、どんどん召喚は進んでいる。お前たちも済ませてしまいなさい。俺は他のクラスの様子を見てくる。」

ウォーリアの言葉を無視して召喚を促すナビ。彼は5人から離れて様子を見に行く。確かに魔法陣は次々と光を放ち、クラスメート達は次々と召喚を済ませている。戦闘になっている者も少なからずいる。

「おい、魔力なし。俺はジャイアントワームだったぞ。お前は何を召喚するんだろうな？」

先程の生徒がユウをからかいに来る。ジャイアントワームは胴回りが50センチ、体長が6メートルという芋虫である。