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あまりの眩しさに顔の前で腕を交差させていたユウは、光が弱まったのを感じ、ゆっくり目を開けて腕を解く。
そこには緑の髪。白いシャツに同じく白いカーゴパンツ、白いトレンチコートを着ている男性が尻もちを搗いている。その背には三対六枚の翼。左手には羊皮紙、右手には羽ペンを持っている。
「は?…あ、使い魔召喚か。ちょっと待っててくれ。仕事の引き継ぎしてくるから。」
立ち上がった後、そう言って消える白い服の男。第一演習場は音一つ無い。
「ただいま。いやー、ビックリした。」
再び現れる男。笑顔である。
「…あ、私はユウ・アマザキって言います。使い魔契約してくれますか?」
「…ごめん、もっかい言って。」
男は鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしている。
「え?あ、はい。えっと私はユウ・アマ「グフォ!?」えぇ!?」
ユウの視界から突如として消える男。数メートル先に転がっている。
その腹部に小さなエルフを抱えて。
「お姉ちゃん!?」
男の懐で泣きじゃくっているエルフに詰め寄ろうとするユウ。
「ちょっと待ってやんな。」
「え!?なんでですか、ナビさん!?」
しかし、後ろからナビに止められる。
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