其之弐

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 ともかく彼の目的は達成された。 「巫女さん」 「ん、何かしら?」 「僕、明日から毎日来ますよ」 「あら、結局参拝者になるのかしら?」 「来るだけで参拝者となるならそうでしょうね…」 「まぁいいわ。じゃあこれからよろしくってことになるかしらね?」 「そうなるといいですね」  彼と巫女さんは互いに笑い合う。一方何だか蚊帳の外の子は、 「むぅぅ~」と何だかつまらなさそうな雰囲気で唸っていた。 「それじゃあ帰りますよ」 「はいはい、また来てね」 「言われなくても」  と、漸く背を向けた所であの子が巫女さんの後ろから姿をひょっこりと出す。 綺麗な黒髪に、白のTシャツ。それに藍色のスカートと言う完全に油断して私生活をさらけ出したようなあの子が、母親につられててを振っていたのを彼は見てもいないし知る由もない。
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