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仙はあまり顔を見せる機会がなかったので、顔を見せようとしない。
女性は、
「あまり期待してないから、平気だから見せて。」
と中々酷いことを言いながら仙を急かした。
仙は渋りながらも、ゆっくりと自分の顔を見せた…
見せた瞬間、女性の動きが固まる……
数分たっても動かない。
仙はとうとう待ちきれずに話しかける。
「あの!!オレの顔って、そんなに変でした?」
仙は女性の動きが固まったことが不安だったのだろう。
そんな仙の言葉に女性は、「はっ。私はなにをやってたの…。そうだ!顔を確かめてたんだわ!!」
と動き出す。
そして、仙を再びに見る。
「これから、私の会社に行くわよ。」
と言いながら、仙を腕を引っ張りながら部屋を出ようとする。
「いきなりどうしたんですか!!それにまだ両親に許可とってません!」
と仙は慌てて言う。
女性は鼻息を荒くしながら、
「もう両親には許可をいただいてるわ。さあ、行くわよ!!」
と仙はとうとう家の玄関まで連れ出されてしまった…
そこにちょうど両親がリビングから出てくる。
「仙…………立派に稼い、いや立派な歌手になるんだぞ。」
と心の内がポロリと出た言葉を言う。
とうとう仙は諦めて、渋々女性の車で会社に連れていかれることにした。
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