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(……どこの家も似た問題あるんだな)
ふと自分の両親の事が横切った椎名だったが、すぐにそれを脳内から追い出した。
「なあ、他にも面白い部屋があるって、伸二さんから聞いたんだけど…」
椎名なりに場の空気を変えようと違う話題を口にした。それは、成功した様で、辰巳の表情がさっきと同様、穏やかになった。
「ああ、遊戯室とかバーとかあるな!お茶の後にでも、案内しようか?」
「そのつもりで椎名は言ったんだよ。俺の変わりにお願いしてくれたんだよなー?」
紅茶を飲みながら、伸二がニヤリと笑った。
そんな態度をする伸二を見て、呆れた表情をしながらも、どこか楽しげな辰巳を見て、様子を伺っていた草壁や神崎は内心、安堵の表情を浮かべたのだった。
言葉通り、夕飯までの間、辰巳が三人を連れ、屋敷を案内してくれた。
来客をもてなす為に作られた小さいが洒落たバーや、ビリヤードやダーツが楽しめる遊戯室を案内してもらった。
椎名は、ダーツを興味深そうに見ており、伸二は、神崎と辰巳の側でビリヤードを勝手にしていた。
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