第二話 「久遠家」

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とある場所……椅子に凭れ、こちらに背を向けて座る人物が一枚の写真を眺めている。 「こんな事、いつまでも許される筈がない、絶たないとならないんだ」 その人物の目には、様々な感情が宿っている。 覚悟、信念、憎しみや悲しみなど、様々な感情が複雑に混ざりあっている。 「誰かが断ち切らないとならない、その為に計画を立ててきたんだ。誰にも邪魔はさせない!」 そう言って、拳を握りしめた。 一人の人間の企みが実行へと移されようとしていたのには、誰も気づかない。
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