第一話 「探偵の休日」

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数日後……よく晴れた日である。高速を走る黒の一台の車……それを運転するのは、伸二である。 車内には、ラジオ放送が流れている。人気DJの陽気な声が心地よく響く。 「いい天気ねぇー」 助手席に座っていた金髪の青年が嬉しそうに呟いた。 切り揃えられた髪型、やや派手だが、上品さがある革のスーツを纏う外国人の様な風貌をしているが、話す言葉は、流暢な日本語だ。伸二の友人である神崎……裏では名前が知られている情報屋であり、伸二の探偵業の仕事仲間でもある。 口さえ開かなければ、モデルや業界人と言っても違和感が無いが、口調や趣味が女性的なのである。勿論、それが悪いわけが無く、常識的でユーモアもある良い人物であるのだが。 「神崎……昨日、あんだけ飲んでてなんで、そんな元気なんだよ」 運転をしながら、伸二はうんざりとしながら言った。 それを聞き、神崎は、柔らかい笑みを伸二に向ける。
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