ハジマリ

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  「何か知っているの?」   「知っているも何もすごく有名だよ。桜小路美咲さんって。あの人、すっごい美人で大学内でもかなり知られているんだけど、……三重院君知らなかったの?」   「……」   知らなかったも何も、まず今同じ大学にいる事を知ったんだけどな。   ……でもまぁ、なるほど。 その桜小路の人間が俺と同じ大学にいるのか。お家柄上一度会ってみるのも悪くないかもしれない。   「でもね、あの子すごく素っ気ないよねー」   今度は朝子ちゃんが話し始める。   「素っ気ないって?」   「だって、すごく近寄りがたい雰囲気っていうか。そもそも、学内で誰かと一緒にいるとこあんまり見た事ないよ。」   「なんかプライド高そー」   そう言って美香ちゃんが俺に腕を回してくる。  
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