警告

3/4
前へ
/535ページ
次へ
『お前のせいじゃないよ』 彼の言葉がどんなにか心地良かったか。 その優しい響きにいつまでも身を預けて居たかった。 『それはお前のせいじゃないんだ』 押し黙る事で彼の言葉を請うていた。 『例えさやかさんがお前を愛してなかったとしても』 見つめる事で彼に続きを促した。 『お前はお前のまま、お前の好きなようにすればいい』 ───ねえ、秋野さん。 私本当は、したい事なんて無かったんです。 私がしたい事なんて何も無かった。 ただ貴方が仲間に入れてくれた、あの場所にずっとずっと居たかった。 貴方がくれる物だけ、大事に持っていたかった。
/535ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2238人が本棚に入れています
本棚に追加