985人が本棚に入れています
本棚に追加
少年が炎で一気に蜂を焼き払い、取りこぼした個体をアレクがすかさず切り、そうして二人で共闘しながら蜂を倒していきます。
しかし、蜂は巣から次々と出てきていて、きりがありません。このまま長時間戦い続ければ、数の少ないこちらがさらに不利になるのは明らかです。
「すみません、ちょっとの間一人でがんばって下さい!!」
「へ?」
そう言ったアレクが両腕を広げると、彼らの足元に巨大な魔法陣が展開されました。それは薄青い燐光を発しながら歯車のように回り、起動します。
「対象指定。これより、この魔法陣の内側に限り影響を与える対象を指定し、限定します」
無機質に宣言し、
「対象、悪魔蜂」
悪魔蜂を指さすと、彼の魔術によって支配された空間が生まれました。
アレクの魔術はそれだけでは終わりません。
次に、右手の人差し指の先に魔法陣を出現させ、それを少年の背に付けました。
最初のコメントを投稿しよう!