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「ほいっ、と!」
あたしの腰をつかんで
抱き寄せると、そのまま片手で空に舞うハンカチをつかんで着地する。
片手であたしを抱き寄せていて、片手にはハンカチを持っている英二。
「ほいほいっ!日向ちゃん大丈夫?」
「…んで、」
「にゃ?」
「なん、で助けるのよ!あたし今ひどいことたくさんいった!しかもあんなとこから飛び降りて!!怪我、でもし、たら!どうする…」
目から何かが溢れてくる。
なんで、英二なんかのために泣いてんのよ、あたし。
「日向ちゃんはひどいことなんて言ってない!もともと俺はうるさいしっ、しつこいし…よく怒られるし!でも、日向ちゃんが俺を嫌いでも、俺は日向ちゃんが好きだから助けるっ!俺のために、泣いてくれてありがとう、」
「………嫌い」
「うん」
「……嫌い、」
「うん」
「…だけど」
「うん?」
「…一緒に、いて」
「もっちろん!」
嫌いだよ、英二。
危なっかしいし、うるさいし、変なところで気使うし。
あたしが、友達といないから声をかけたんでしょ?寂しそうだから声をかけたんでしょ?
ごめんね、英二。ぜんぶ知ってたの
でも明るくて、優しい英二といると、一人なのが寂しくなるから、嫌だったんだ。
ごめんね、英二
ありがとう。 大好き。
≫
「さっきのお礼は卵焼きでいいよ!」
「ほんとにそれでいいの?」
「にゃ?」
「んっ…、」
「え!ええ、えええ!ちゅーした!日向ちゃんが俺にちゅーした!」
「うるさいな、嫌い」
「俺は好きだよ!」
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