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 娘が誘拐された。それも家にRocket-Propelled Grenade-7を撃ち込まれると言うオマケ付きで。    犯人は連続誘拐犯マイケル。家の警備の者には警察には言わないように厳しく言っておいた。まずは娘が戻って来るのを一番に考えなくては。    電話が鳴る。マイケルだ。      「もしもし」   「あんたの娘を誘拐した者だ」   「マイケルだな」   「ああ。    警察には言ってないな?」   「言ってない」     「じゃあ家が爆発してるのは何と言った?」   「ガス爆発だ」    あんなに派手にやるから警察の目をごまかすのに苦労した。     「じゃあ、今あんたの家をうろついている連中は何だ?」   「消防署のヤツらだ。警察じゃない」   「消防に言ったら警察に言ったのと同じだ」   「だからガス爆発って事にしたから大丈夫だ」   「じゃあ朝ジョギングしてた奴は何だ?刑事じゃないのか?」   「いや、あの人は近所のジョンさんだ」   「じゃあ、今あんたの家の庭に入った犬。あれは警察犬だろ?」   「あの野良犬、いつも勝手に入って来るんだ」   「本当だろうな?    今なら言えば許してやるぞ」   「だから、呼んでねえって言ってるだろ」    私は、大声で怒鳴っていた。
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