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廃虚の町で…
「万事休すであります…」
レモン色のふんわりウェーブのかかったロングヘアの少女は目をつぶり覚悟を決めたその時である。
何者かが少女の体を掴むと少女の体はふわりと浮くと遥か上空へと昇っていく。
「わわっ!?どうした事でありますか!?」
「ふぅ~危機一髪だったデスねっ!」
少女の後ろから同じくらいの年頃と思われる少女の声が聞こえる。
「なっ!何者でありますか!?」
「私は榊ニーナデス!貴女の名前も教えて欲しいデスっ!」
「私は【瀬の川公園】地区陸上軍事基地第一班所属立花少佐であります。」
「???……
陸上?…一班?」
ニーナの頭ではその長い所属などは覚えきれず、首をかしげ首を捻らせる。
「……もう…立花少佐とだけ覚えてくれればいいであります。」
立花少佐はため息をつき脱力する。
北澤勇太といい、このニーナと名乗る少女といい、全く所属を覚えてくれず、まぁ…民間人でありますし仕方ないでありますなぁ…と諦めざる得なかった。
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