第一章 これでハントしていくってマジで?

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「……おいィ、お前ら今の台詞聞こえたか?」 「一応聞こえた」 「何かあったか、ってレベルじゃないね、これは」 「淡々と説明されたのは分かった」 「いや、でもほんの少しくらいしか意図を察せられなかったんだけど」 「少なくとも表面上の意図が伝わっただけだわな」 「神様にも色々あるんだよ」 「いや、その色々な事情で納得してられないっすわ」 「まぁ確かにね」 「どうしたこったい」 誰が言うでもなく、自然とそんな感想を漏らす三人。 彼らは円を組むように列を作りながら、地面に横になっており、星々が澄み渡る夜空を見上げて……。 「何も俺らが閉鎖環境の中に入って"創造"していく事ねーじゃん…」 「だよな」 そして、途方に暮れていた。 「えーとさ、つまり俺ら三人が、元創造神サマの後任に選ばれたってワケか」 長身の青年がいち早く起き上がり声を掛けた。 寝癖というには少しクセが強いが、無造作ヘアと呼ぶのに許容範囲内かも知れない。 安物のメガネ、安物の黒いTシャツ、そして普段から変わらないGパンといういでたちだった。 あまり衣服に気を使っているようには見えない。 「まあ君が…パトラッシュが見る限りは三人だろうねぇ」 「誰だそれ! 俺はライゼスだ、お前には他に誰が見えるんだ!?」 「ライゼス? ふーんなるほど…どことなく思春期臭いね、風貌は日本人なのに英名で名乗っちゃうあたり」 「ぐっ」 同じくらいの身長の青年が、腕を組みながら背中越しに涼しい笑みを向けてきた…寝そべったままでまだ起き上がる気はないらしい。 (レノンのプロフィール描写を入れる) 「…先に名乗るのって、何だか損した気分になるな。 お前の名前もお返しに聞かせて貰うぜ」 「名前? 僕のかい? …んー、レノンでいいよ」 「ジョ○・レノンっすか」 結局お前も英名じゃん! という突っ込みは口に出来ずに流れてしまった。 「さぁ、どうかな」 えらく適当なように感じる。 しかし、レノンは何か思惑がありそうな笑みを絶やさない。 「ちなみにこの世界で唯一無二の美青年だ!」 「今んとこ人類は三人しかいないぞ」 「君は唯一無二のメガネでいいよね」 「唯一無二とかいらねーーーっ!」 長身の青年、ライゼスがツッコむがレノンは無視して続けた。
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