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ご主人様は俺を見た瞬間、目の前のボサボサを押し退けてこっちに来た。
その顔はとても不機嫌そうで、俺の涙も吹きとんだ。
「エル!!」
俺を見て少し両手を広げた所で、ご主人様は停止した。
それを見たアギは、吹き出したように笑って、言った。
「プッ、あは、は。とりあえず、移動しようか」
まだ笑っているアギをご主人様は睨み付け、開いていた手を回りからは見えないようにこっそり繋いで引っ張ってくれた。
アギはリードを素早く外し、俺たちを外へ促した。
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