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彼女は確かに『デパート』でといった。
ということはあいつは1体ではなく複数いることになる…。
「えっと…水口さん…今、デパートであれにあったって…」
「はい、そうですけど…それが何か?」
聞き間違いじゃなかった、あいつは複数存在している…1体ですら危険なのにあんなのがたくさんいるだって?
「水口さん…」
「あ…さん付けとかじゃなくて下の名前で呼んでもらって大丈夫です」
「あ、ああ…じゃあ小百合ちゃん、落ち着いてきいてくれ…俺があいつと出会った場所と小百合ちゃんがあいつと出会った場所が違うんだ…」
「え…?じゃあ、あんなのが他にもたくさん…」
小百合は言葉を詰まらせ一真を見つめた
「どれだけの数がいるかはわからないが、とにかく複数いることは確かだ」
「そんな…じゃあどうやって逃げれば!?」
あれが1体ではないことを知り、小百合が取り乱し始めた。
「落ち着いて。とにかく逃げるしかない…何体いるかはわからないけど、とにかく警察にいこう、きっと助かる、俺を信じてくれ」
一真は真剣な眼差しで小百合の目を見つめながら言った。
そして、小百合が小さく頷く。
「…うん」
「よしっ、じゃあいつまでもここにはいられないし、とにかく急いで警察までいこう」
一真はそう言って立ち上がると小百合へ手をさしのべた。
その手を掴み、小百合も立ち上がり、二人はまず警察へ向かうことにした。
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