始まりの日

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二人が警察へと向かおうと立ち上がった直後、ガシャン!!と後ろから音がした。 「走れ!!」 すぐに一真が叫んだ。 音の正体は機械仕掛けのあいつだった。 全速力で裏路地から飛び出し大通りへ向かい走る、そして逃げる二人を全速力で追ってくる敵。 一真は後ろを振り向き敵のほうが明らかに速いことを察知。 小百合を先にいかせ自分は奴の前に立ちはだかることを決意。 「先にいけ!!」 その声と足を止めた一真をみて小百合も足を止めた。 「で…でも!」 「いいから行け!絶対に止まるな!振り返るな!倒れるまで全力で走れ!俺は大丈夫だから!」 「絶対に死なないで…」 その言葉に一真は小さく頷き、小百合は涙をこらえ警察へとむかい走り始めた。 一真が止まると、敵も一真の前で止まった。 「やっぱでかいな、俺だって180ぐらいあんのによ、なあお前一体何者だ?」 一真は冷静だった。 いや…冷静でいようと必死だったのかもしれない。そうしないと恐怖で押し潰されそうになってしまいそうだったから…。 「日本語が通じるわけない…か」 一真はそう言って身構える。 相手は間違いなく自分より強いうえにこちらは武器もない―――どう戦う。 「オトナシク…シロ…」 一真は驚いた、何故ならこの得体のしれない何かが明らかに地球の…しかも日本語を口にしたからである。 「お前ら一体なんなんだ!言葉通じてんだろ!?」 一真がそれに向かい叫んだ。 「答える必要はない」 言葉は先程より聞き取りやすかった。 「まあ理由は知らないが質問に答えてくれるってことはお前らはただの殺人マシンじゃなさそうだな」 「黙っておとなしくしろ」 話は通じるがこちらの質問に答える気はなさそうだ…それに友好的でもないことは確かだな…。
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