第三話 欠番の存在

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「続けて、『超次元グリーンレッドホール』を使用する!」 マナを4枚タップし、呪文を詠唱する。 グレイ1の前の空間に人間1人が通れるくらいの大きさの穴が空き、中からワニのようなクリーチャーが現れる。ワニのようなクリーチャーの首には、熱帯林に咲く花の花びらのようなものがあった。自然のサイキッククリーチャー、『時空の花カイマン』だ。 覚醒条件は、相手に攻撃してブロックされなかった時。つまり、トシヒロのシールドに攻撃が通った時だ。 「『超次元グリーンレッドホール』の効果発動!!俺のマナゾーンから『銃神兵ディオライオス』を回収する!!」 グレイ1はマナゾーンのディオライオスを回収して手札にする。 無くなった手札の補充を兼ねながらクリーチャーを出す。しかも、除去カードを手札に加えながら。この場面でこれらの行動を行ってきたのはトシヒロにとってすごくプレッシャーだ。 相手のクリーチャーが増え、マナも破壊され、手札まで増える。対戦相手にしてみればこれ以上嫌な状況はない。 「さあ、やれ!ディオライオス!!」 だからこそグレイ1は、余裕とも思える表情を浮かべ戦車に砲撃命令を出す。
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