第三話 欠番の存在

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『ボルシャック・スーパーヒーロー』は、バトルゾーンに出た時に敵味方関係なくパワー3000以下のクリーチャーを破壊したうえに、その後パワー5000以下のサイキック・クリーチャーを破壊する。 レッドライダーズはパワー1000、カイマンはサイキック・クリーチャーでパワー5000。この2体は、この効果で焼き尽くされたのだ。 こんな場面で、状況を覆せる程のカードを引ける訳がない。そう思っていたグレイ1は、ディオライオスでシールドに攻撃した。これが、完全に命取りとなった。 このブレイクされたシールドに、この『ボルシャック・スーパーヒーロー』が入っていたのだ。 このターンのドローは、『黒神龍オドル・ニードル』。よって、このブレイクが無ければトシヒロはドローしたカードさえ出すことが出来なかったのだ。 グレイ1の顔から、余裕が消えた。 「さあ、こっちの反撃だ!柳生・ドラゴン!シールドをブレイクだ!」 柳生・ドラゴンは雄叫びを上げ、グレイ1のシールドに向け走り出した。刀はまだ抜いていない。 シールドに近付くと、走ってきた勢いを全て刀に込め、引き抜いた。 シールドが左下から右上、斜めに切り裂かれ爆散する。 「……っ!シールドトリガー、超動!『深緑の魔法陣』!」 ブレイクしたシールドは、マナゾーンからカードをシールドに仕込むことの出来るシールドトリガー、『深緑の魔法陣』だった。
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