第三話 欠番の存在

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だが、総シールド数はトシヒロの方が多い。クリーチャーによる盤上のアドバンテージは確かにグレイ1が逆転したが、こちらはまだシールドは5枚で1枚も破られていない。これならまだいくらでも巻き返せる。 グレイ1はターンを終了し、トシヒロのターンにうつる。 「よし、俺のターンだ!」 トシヒロはカードを引き、手札から『メンデルスゾーン』を置く。火と自然の多色のカードなので、タップして置かれた。使えばマナを増やせる可能性もあるが、自然のカードがマナゾーンにないので使えなかった。 トシヒロは『メンデルスゾーン』以外の5枚のカードをタップし、クリーチャーを召喚する。 「行くぜ、『シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン』!!」 再び、鎧を纏いし龍がトシヒロの戦場に姿を現す。 鞘に収めた剣を抜き、ディオライオスに切っ先を向ける。 「これで俺はターン終了だ!」 召喚酔いをしているため、柳生・ドラゴンは攻撃することが出来ない。トシヒロはここでターンを終わらせる他なかった。
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