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「どーいうことだよ?」
遠距離恋愛中で久々に会いに来た俺の目の前には
無表情の男と見知らぬ男がベッドの中に裸でいた。
「なんとか言えよ!」
「うるせぇーよ。勝手に来たくせにゴチャゴチャ言うなよ」
今まで、怒鳴られたことがなかった。
男の怒鳴り声にビクッと身体が怯む。
『大好き』だと言ってくれていた口から、まさかこんな言葉が出るなんて…。
「なんで、来んだよ…」
ハァーと大きいため息をつかれ、俺は、怒りをあらわにした。
「ざっ…けんな!!てめぇーこそなんで仕事中に家にいんだよ!しかも、ガキなんかとベッドでいちゃこいて」
見知らぬ男を指差すと、男は、ベッドから起き上がり、床に散らばっていた服を着始めた。
「別に、3Pでもいいけど、彼を説得してから呼んで」
じゃあね、と手を振り去って行った。
また、ハァーと大きいため息を吐かれた。
「なんだよ…。なんでこんなことするんだよ」
遠距離恋愛を始める前に、嫌というほど話し合った。
将来について、会う回数、行き来する時間、交通費etc。
互いに無理はしないと約束して、遠距離恋愛をはじめることにした。
『大好き』だから…。
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