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森本は気付いているんだろうか?
顔を背ければ背ける程、俺の目の前にその綺麗な首筋を晒していることに。
土曜日に犯した過ちの反省など、皆無にしてしまう程の魅力的な森本の首筋に軽く口付ける。
目を閉じていた彼女は、ビクッと仰け反ると、驚いて俺の両腕を掴んだ。
森本は驚いた拍子に俺を見上げたので、そのまま視線を絡めてゆっくり顔を近付けた。
その時―――。
『間もなくエレベーターは一階お帰り口に―――。』
身体に重力が掛かり、エレベーターが一階に到着することを知らせる自動アナウンスが流れる。
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