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最初は、ちょっとからかうだけのつもりだったが、もう引っぱたかれでもしなければ止められそうにない。
彼女が引っぱたきやすいよう、わざわざ唇が触れる直前で止まってやる。
しかし、いつまで経ってもその手が振り下ろされることはなく、固まったままだ。
至近距離で虚ろな目をしてる森本を見て苦笑する。
「目ぐらい、閉じなよ。」
その言葉に、瞬時に光を取り戻した彼女の瞳が見開かれると同時に、唇を重ねた――――。
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