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 彼の少年時代は輝かしいものであった。  特に勉強せずとも、テストで高得点を叩き出し、あらゆるスポーツにおいても、彼の右にでるものは居なかった。 それに加え、何処か女性的な美しさを感じさせる甘い顔をした美少年で、無論、異性に人気があった。  そのかわり、男子からは嫉妬と羨望の眼差しを受けることになったが、彼にとっては、どうでもいい事であった。 例え、周りの男子が騒いだところで、女どもが勝手に鎮圧してくれる、と彼は本気で考えていたし、事実そうであった。 年齢かまわず周囲の女性は、皆彼の味方をしたのだった。
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