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二日後
今日も普通に仕事を終え、家路に着いた。
帰りにいつものコンビニに寄り、カレーライスとごぼうサラダとウーロン茶を買って帰った。
家に着くと丁度配達業者が玄関の前に立っていた。
「あ、すいません。そこ俺ん家です!」と俊一は軽く声を張って言った。
配達員は「高橋俊一さんにお届け物です」と笑顔で返答してくれた。
俊一がダンボール箱を受け取ると、配達員は赤い小さな書類に人差し指を当て「ここに、サインか印鑑をお願いします」と笑顔で頭を下げた。
バッグを空けシャチハタを出し、赤い小さな書類に押印した。
「ありがとうございました!」配達員は頭を下げて、俊一の前から去っていった。
俊一は、普段より若干早めに家の中に入りダンボール箱を空けてみた。
箱の中には、ポリエステル製と思われる黒のTシャツと黒のタイツに30ページ程しかない説明書と書かれた薄い本が入っているだけだった。
早速説明書を開いてみると、1ページ目 そこには・・・
「命の保障は致しません」
「大げさだな・・・いくらバーチャルっていったってただのゲームだろ」一言呟いた。
とりあえず風呂でも入って、飯でも食べるとするか。
俊一は明日は土曜日で会社も休みなので、やる事をすべて済ませてから本腰を入れて届いたばかりのゲームに取り組もうと考えていた。
一通りやるべきことを済ませた俊一は、説明書を持ちパソコンの前に腰を下ろした。
2ページ目には、箱に入っていた黒のシャツとタイツの着用方法が書かれていた。
とりあえず、そのシャツとタイツを着てみることにした。
注意深く見ていなかったが黒いシャツの肩の部分にはセンサーらしき小さな金属片みたいなものがついていた。
黒いシャツとタイツを着用してから、2・3秒後に小さな針が全身に刺さったような感じがしたがあまり深くは考えずに、とりあえずインナーの装着を終えている。
基本的に説明書を読まない俊一は、面倒くさくなったのかパソコンを立ち上げて「survival hunter」にログインした。
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