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俊一はわからないことだらけ、というか何があるのかも知らないので、取り敢えずパソコンで調べるためにテーブルの前で椅子を引き腰を下ろした。
一息をつきパソコンを立ち上げ起動した。
液晶画面の左には検索用の枠と右にはログアウトの枠があるだけのシンプルな構造だった。
ある程度の知識を頭に入れたところで、実践というか肩慣らしに行こうかと考えていた。
このゲームにはミッションという形での実践がある。
ミッションの内容は様々で、訓練から始まり探索・発掘に狩猟、討伐、撃退等いろいろなものがあるみたいだ。
そのミッション内で怪我をしても薬水という物を飲めば、多少の切り傷・擦り傷は直ぐに治るらしい。
中には制限時間が指定されるものもあり、時間内にクリア出来ないとゲームオーバーとなりミッション不達成で使用した所持品は減った状態で初期状態に戻される、上昇した能力は維持出来るみたいだが。
俊一は早速ミッションの受注の為、木弓を背中に背負い長箱から弓矢を取り出し腰に下げ家を出ることにした。ゲームの世界ならではで、弓矢は使用すると自動的に矢入れに補充されいくら使っても無くなる事は無い。
あらかた準備を終え、俊一は家を出て出発することにした。
家を出て少し歩くと、道の左脇には探堀道具・採取道具や治療薬等を置いている雑貨屋らしき建物と、道を挟んで雑貨屋の正面には武器や防具など製造・販売をしている武具屋が建っていた。
少し歩いて広場を抜け、ミッションカウンターに向かう途中でハンターらしき人物に出会った。
何故ハンターかとわかったのかというと、自分と同じ黒のシャツにタイツという格好だったからだ。
しばらく考え事をしていると、そのハンターらしき人物が話しかけてきた。
「こんにちは、俺 良太っていいます!今日、始めてログインしたばっかりです!」と、笑顔で話しかけてきた。
「あ、俺 俊一です。俺もさっきログインしたばっかりで」
俊一は少しばかりの安堵感を抱き、良太というプレイヤーに返事をした。
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