あの夏の想い出

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「……ふ」 考え事をしながら相づちを打っていた様で、彼の短い笑い声で我に返る。 「え?なに?」 ぼーっとしていて何か変な事を言ってしまったりしたのだろうか。 不安になって聞き返すと 「いや、「うんうん」て、直ぐに頷くの、昔から変わらないなと思って」 と、予想外の事を言われて戸惑った。 「……昔から?」 「そう、小学校の林間学校の時もさ、男子が女子の部屋遊びに行った時に怖い話してたら「うんうん、それでそれで!?」って一番食いついてたし」 「そ、そうだっけ?」 自分でも覚えてない事を指摘されて、一生懸命記憶を手繰り寄せる。
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