第一夢:始まりの夢

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勝った。 そう確信したはずなのに何か違和感を感じる。 「感覚が無い……?」 気が付けば目の前に奴は居なかった。 その代わりに背後から何かを感じる。 殺気だ。 「フッフッッ……やっぱり君は君だね」 「今の動き、並の奴じゃ反応できなかったぞ?」 「君には、本当に驚かされるよ……フッフッッ」 逃げないと。 頭の中でそう何回も命令した。 でも、身体が言うことを聞かない。 奴は俺の前に現れるようにぐるりと回った。 そして首元を掴みこう言った。 「君にはしてもらわないといけない事がある」
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