第二訓 しりとりって単純にみえて意外と盛り上がる

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「え~、人と言う字は人と人が助け合って………。」 二時間目の国語の授業中、神楽は銀八の間延びした声が良い子守唄になり、あまりの眠気のため机に顔を埋めていた。 コンコン 突然神楽の机に小さな音が響いた。 ん…。何アルか。 頭を少し起こすとさっきまで前の席に座って、携帯をいじっていた沖田が、こちらを振り返っていた。 「んだヨ。何かようアルか?」 神楽は寝ているところを邪魔され苛立ちながらも沖田に用件を聞いた。 「なぁ、この間の決着まだついてなかったよな。どうせテメーも、暇だろ。今この場で決着つけねーかィ?」 「お前と一緒にすんなヨ。私は忙しいアル。今のうちに睡眠時間取っておかないと、夜中にやるピン子の再放送が見れなくなるアル。」 「ピン子なんかどーでもいいだろィ。録画しときゃいいんだろ。」 「ピン子はどーでも良くないアル!うちのテレビには録画機能ついてないし。………だいたい、授業中にどうやって決着つけるアルか?この間みたいに騒がしくして廊下に立たされるのはヤーヨ。」 「安心しろィ。方法は考えてある。……しりとりだ。」 「それって、たんにお前の暇潰しじゃネーか!!」
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