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冬の黄昏は短く、急ぐヨセフの前に帷が訪れる。
しかしヨセフには自らの帰るべき家がはっきりと見えていた。
暗い天空から一筋の光が、広がりながらくっきりとヨセフの家を照らしていたからだ。
ヨセフが我が家に辿り着くと、そこには異国の法衣を纏った3人の老人が、ヨセフを待つようにたたずんでいた。
「あんたらは?いやすまね、今はそれどごじゃね!急ぐだ!」
ヨセフは扉を慌ただしく開け、我が家へ飛び込んだ。
「おっかぁーどごだー!?」
貧しい大工ヨセフの狭い家だが、彼の妻マリアの姿はどこにも無かった。
…どごさ行っただ!?
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