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父親への憧れ。
そうした気持ちの中で、父親のような男性に恋愛感情を抱く事もある。恋愛感情が無かったとしても、単純に憧れの気持ちだけでも良い。
陸道に対して、そうした気持ちを持っていた可能性は高いだろう。
新宿のクラブに勤務していた際、言い寄っていたのは沙菜の方だ。
そんな陸道に捨てられた。
沙菜にしてみれば、人生において父親に二度捨てられたようなものだ。
「復讐心が芽生えても、不思議じゃないわね」
「納得してもらえたみたいですね?」
「単に、恋愛感情と言われるよりは、説得力があったからね」
「それでも、殺害したのには驚きましたよ」
「でも、考えなきゃいけないのは、陸道の殺害方法の方じゃない?」
「あぁ、確かに。あれによって、僕らの仮説が証明されましたからね」
「そう、操られていたのは加害者だけじゃなく、被害者もだろうってやつ」
一連の殺人事件において、加害者が操られていたのは、陸道教事件との共通点として、早い段階から分かっていた。
だが、そこに疑問が残った。
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