725人が本棚に入れています
本棚に追加
主人公は港町で船頭の協力を得て、大陸の川を進行中だ。
途中、中ボスと思われる人魚と戦闘になるも、倒す前に逃げられてしまった。
更に、辿り着いた港町を解放したのだが、こちらも全ての魔物を倒す前に、魔物達は水路を使って逃げてしまう。
そう、両方が逃げた。
一般的に、ロールプレイングゲームにおいて、そうした中ボスなどが、戦闘中に逃げ出すシナリオは滅多に無い。
いや、歌津美が知る限りは無い。
大沢も、同様のようだ。
そして、【Sixth Sense】のこれまでのシナリオにも、そうしたケースは一度も無い。
「それに何かの意味が、あるような気がしちゃったんですよ」
「敵が逃げ出すねぇ……」
「あっ、真理さん。あくまでも私の思い付きですから、そこまで真剣に考えなくても」
その時、大沢が大声を出す。
「ちょっと待った、歌津美ちゃん」
「えっ、大沢さん?」
「これがもし、何かのメッセージだとするならば、葛西臨海公園の事件を指してるって事だね」
「はい。それは、そうだと思います」
最初のコメントを投稿しよう!