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当然、操られての殺害だったのだが、操られるという事は、以前から首謀者側と接触があったのだろう。
そんな見方をする者もいた。
人を操り犯罪を犯すという事に、世間の人々は様々な憶測を巡らせるものの、最終的に「操られて」という事実は忘れられる。
理解が出来ないからだ。
そして、結果だけで考えてみると、殺した者、殺された者、共に何かしらの理由があった筈となる。
結果、巡り巡って事件関係者は悪と扱われる。
そうした結論に達すると、過激な行動に出る者はいるもので、被害者の家族は警察に保護を求めた。
陸道殺害から一週間。
実はこの間に、例の形での殺人は発生していない。
警察は、首謀者の割り出しに躍起になる。
「それで、首謀者側からの接触は無いのか」
「まったく、ありません。あれから事件も発生しませんし、連絡も途絶えています」
「我妻警視正、例の鈴木という男の行方は掴めんのか」
「えぇ、失踪後の足取りは未だに……」
自身も上層部の人間だが、捜査員のように恐縮する。
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