4525人が本棚に入れています
本棚に追加
/541ページ
-伊織Side
「伊織!今日は来たんだなぁ!」
榊原は嬉しそうな顔をしながら寄ってきた。
榊原に告白されてから、もう2ヶ月が経った。
「…理に連れて来られたんだ。」
俺達に何一つ変わったことはない。
「また稲垣…まっいいや!伊織、今日は放課後ひま?」
「ひまじゃない。」
「即答!?絶対暇でしょー!遊ぼうぜっ」
どうして俺の有意義な放課後を榊原に奪われなきゃイケないんだ…
「無理。」
「なんでだよ…いいじゃん、たまには遊んでくれても…」
う、なんだその捨てられた子犬みたいな瞳はっ!
やばい、俺こういうの弱いんだよな。へんに世話好きが出てしまう…
「榊原智喜くーん、なに俺の許可もなく伊織のこと口説いてるの?」
突然、背中にガバッと抱き着いてきてそう言ったのはもちろん理。
「っ、なんでお前の許可がいるんだよ!?」
理が現れた途端に喧嘩腰になる榊原。…いつものことだけど
つか、俺を挟んで喧嘩しないでくれ。うざい。目立つ。
最初のコメントを投稿しよう!