姫と魔女

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「皆様、お聞きください。」 少女は村人の方に向いて、話し始めました。 「魔女様は何もしておりません。あなたたちを守っているだけです。」 「何故、そんなことが言えるのだ?!」 村人の1人が叫びました。 「行方不明になった奴らはどうなってんだ!?」 「魔女が殺したんでしょ!?」 別の村人が叫びました。 「いいえ。外にいる魔物が殺したのです。お見せしましょう。」 少女は空に手をかざしました。 すると空が歪み、何かが現れました。 それは魔物である、鬼竜でした。 空を見上げていた村人は悲鳴をあげた。 「なんだあれは!?」 「いやっ!見たくない!」 「魔女様は魔物からあなたちを守るために、結界を築いていたのです。頑丈で、長続きする結界を築いたのです。その代償に。」 少女は自分の喉を指差しました。 「声が失われたのです。」 村人たちは驚きの声を出しました。
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