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「さて、魔女様。契約を始めますね。」
魔女はこくりと頷きました。
アシェは腰のポケットから短剣を取り出し、自分の手首を切りつけました。
「姫様!?何故…」
「皆様は黙って、見てください。これは契約の儀式です。」
アシェの手首を切りつけた短剣を魔女に渡しました。
魔女はそれを受け取り、自分の手首を切りつけました。
お互いの手首から、血が零れ落ちていきました。
「…これにより、契約の儀式を始めます。」
ゆっくりと魔女とアシェは血を零していきながら、円のように廻り、魔法陣を築いていきました。
「私アシェ=クロノスと、キャララ村の魔女サラ=ウィンディの血と結ぶことにより、永遠の結界を築き…失われた声を戻すと約束する。」
契約が完了し、築き上げられた魔法陣が眩く光り、消えていきました。
「これで契約完了です。サラ様、お疲れ様でした。」
流れていた血は止まり、アシェが用意しておいた包帯で手首に巻きました。
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