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「林田先輩。」
バックからタオルを出して差し出した。
「使ったのだから臭いですけど、使ってください。」
「ありがと。」
先輩はタオルを受け取ると、髪の毛を拭いた。
先輩は私の方を見て、何か言いたそうな顔をした後に、すぐに顔を背けた。
「林田先輩言いたいことあるなら言ってください。」
「名前で呼んでいい?」
てっきりタオルが臭いとか、言うのかと思ったので驚いた。
「タオルが臭いって言われるかと思いました。」
先輩は苦笑を浮かべた。
「実花のこと臭いって思うわけねぇじゃん。」
先輩の声はどうしてこんなに色気があるように感じるのだろうか。
「まだ許可してない。」
私の必死な言葉に先輩は笑った。
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