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ふと、視界の隅に、ベロベロに酔った女の子が、男の先輩に抱えられて個室に入るのが映った。
?
その時、足元のゴミを拾う店員に、耳傍で声を掛けられた。
「個室には入るなよ。」
振り返ると店員の後姿があった。
?
店員に知り合いは居ない。
何故あんな忠告をしたんだろう?
声を掛けられた耳と、鼻が触れた髪の辺りがむず痒い…。
コロンも、好きな香りだった…。
考えている内に、一緒のテーブル席で飲んでいた女の子が、両肩を抱えられて個室に向かっていた。
「あっ、ちょっと!」
「君も来たいの?」
呼び止めた私も一緒に個室に引っ張られてしまった。
「違う!…ちょっと!やめて下さい!」
数人の男の先輩が、部屋に入ってくる。
まずい…。
これはまずいよ…。
「スペシャルもってこい!」
扉を閉める前に、店員に叫んでいる。
私が部屋に連れ込まれると、中は異様な雰囲気だった。
男性と女性たちが数人、既に中に居て、女性たちは目がうつろになっていた。
これは…マジでヤバイんでない?
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