9人が本棚に入れています
本棚に追加
新歓パーティーは、結構大きなクラブを貸切で、思っていた以上の人数が参加していた。
大きな重低音が、ちょっとドキドキしている私の鼓動を誘導する。
「先輩!」
一緒に来た娘がテーブル席に座る先輩を見つけ、そのままテーブル席に割り込んだ。
「皆、新入生?現役?」
「イエース!」
ノリの好い娘が返答している。
いやいや。
今時イエース!なんて言う人居ませんから。
なんて心の中でツッコミつつ。
私はソファの隅に腰を掛けた。
向かい合っている先輩たちは、思っていたより、歳が分かり辛い人もいた。
「十代は若いね。」
「先輩、オヤジくさい。」
「ひどいな。」
酷いと言いながらも、笑っている。
さして気にしていないみたい。
子供が生意気言ってるようにしか感じないのかもしれない。
その先輩はマズマズの印象だったけど、他の先輩達は違った。
盛んにお酒を勧めてくる。
それも男性達が。
「女性の先輩たちって少ないんですね。」
私は用心して、飲む振りをしていた。
最初のコメントを投稿しよう!