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『柚巴の瞳は、右と左の色が違うんだよ…。右は俺や父上様 母上様と同じ黒。左は…少し黄色っぽい灰色…。』
少女は一人、ブランコに座って表情無く考え事をしていた。
柚巴(柚巴の目は、他の人の目と違う…。兄上様とも違う…。どうして…?…だから、柚巴は父上様からも母上様からも…?)
兄は疑問に答えてからの少女の落ち込みようを見て、どうする事も出来ず、ただ遠くから少女を見守る事しか出来なかった。
光雅(…そりゃ落ち込むよな…。今まで俺達と同じだと思ってたんだし…。…もっと早く言っておけば良かったのかな…?)
兄妹そろって悩み始め、同時に「はぁ…」と大きくため息をついた。
それは空が紅く染まり始めた頃まで続き、意を決して兄は少女に近付こうと足を一歩前に出そうとしたところ…
光雅「っ!?は、母上様!?」
それは母によって阻まれ、公園の出口へと引っ張られる。
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