~少女の瞳~

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一週間と少しが過ぎた頃… 男「飽きた。よってお前はここに居る価値は無くなった。今すぐ出ていけ。」 柚巴「え…?どうして?柚巴、頑張ったのに…!」 男「すべこべ言わずに出ていけ!邪魔なんだよ」 そう言って男はナイフを持ち出す。 少女は何も言えず、黙って家を出て行った。 ―――――――――― 少女の誕生日(両親に捨てられた日)から丁度一年が経った日。 それまでで地獄の連鎖は、38回も続いた。 二回目から段々と少女は学んではいた。 『柚巴に近寄る人間は、みんな《興味》と言う心一つ。だから、すぐに《飽き》ちゃうんだ。…どうせ柚巴は、そんな人間にしか出会えない…』と。 誕生日と言えば今頃、家族で仲良く外出。誕生日のケーキやプレゼントだろう。 …だが、少女には仲良くする相手すら居なかった。 心も体もボロボロの少女は誕生日でも一人。 普通の子供だったら、浮き立つ心を隠せずにいるだろうが、少女は一人、どうしたら楽になるだろうかと考えていた。 そうしていると… ?「女児たるもの、そのような不潔な格好はしてはなりませんよ」
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