それぞれの日常──幻夜『退学後』

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ピリリリリリリリ!!! 「……ん」 ピッ 「……月曜か……はぁ……」 俺、碧木 幻夜【アオキ ゲンヤ】はつい2週間ほど前に社会人となった。 といってもバイト先の神山財閥に正社員として雇ってもらっているだけだが。 土日は休みをもらい、平日は朝9時に出社、家に帰るのは仕事の進み具合によるが17時から18時の間くらいだ。 「優梨、朝だぞ起きろ」 俺は隣で眠っている茶髪の女性をユサユサと揺さぶる。 「ん、んん……」 優梨は唸っているだけでなかなか起きない。 昨日は珍しく優梨が俺に迫ってきたからな、疲れたのだろう。 「おーい、起きないと昨日したことまたするぞ?」 「……ぇ!?」 優梨は目をパチッと開くと起き上がる。 「さすがにあれは恥ずかしいというか疲れるというか……」 「嘘だ、あと服着とけ」 俺は優梨に服を投げると部屋の電気をつける。 「あ、今日は月曜だったよね。 朝食の準備しなきゃ」 優梨は服を着るとさっさっと寝室から出ていった。
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