それぞれの日常──幻夜『退学後』

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「歌音さんの真似してみたんだけとどうかな?」 「んー、陸あたりなら喜ぶんじゃねえか?」 「幻夜くんはもっと過激じゃないとだめなのかな……」 朝食はパンとコーヒーだけ。 俺は朝はあまり食わないので、これだけでもの足りる。 「でももうちょっとくらい反応してほしかったなぁ……」 「あー、そうだな……エプロンの横から見える優梨の大きい胸にかなり興奮したぞ」 「ほんとに?」 「あぁ、ほんとだ」 神山家に仕える巨乳金髪変態メイドの朝比奈 歌音【アサヒナ カノン】がよく同棲している夜風 銀【ヨルカゼ ギン】にするという、裸エプロンを優梨がしているのだが……こらがなかなか凄い。 カノンに比べれば優梨の胸は少し小さいが、それでもDカップはある。 優梨の裸は見慣れた俺でさえ、抱き締めたくなるのを抑えるので精一杯なのだから、あのバカな陸が見たら迷いもせず襲いかかるだろう。 「今日は帰ってくるのどれくらいになりそう?」 俺と同じくテーブルについた優梨が尋ねてくる。 まだ裸エプロンのままだ。 「特に残業とかがなかったらいつも通りには帰れるはずだ」 「うん! 今日はね、凛と翼くんも夕食を食べるから焼き肉にしようと思うんだけど良いかな?」 「おう、焼き肉はけっこう好きだぜ。 じゃ、できるだけ早めに帰るとするか」 「うんうん、……ってもうこんな時間!?」 優梨はリビングある掛け時計を見て驚く。 優梨はまだ高校3年生だ。 授業が始まるのは俺の出社時間よりも少し早い。 さらに優梨は王見ヶ空学園【オウミガソラ】に電車で行っている。 電車通学は痴漢に合わないか心配だが……俺の義妹である美月 凛【ミヅキ リン】とその彼氏の空野 翼【ソラノ ツバサ】の3人で行っているから大丈夫だろう。 翼にはいつも優梨のことをしっかり守ってやってくれと頼んでいるくらいだし。
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