それぞれの日常──幻夜『退学後』

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──神山財閥本社 「おはようございます」 「あぁ、おはよう」 神山市に存在するビルの中でもかなりの存在感を醸し出す建物、神山財閥本社に俺は勤めている。 ビルは世界でもトップクラスの高さを誇るGマンションよりも少し低いくらいだ。 俺は受付嬢に挨拶をすると出社したという証明になるカードを機械にタッチする。 ピーン エレベーターが到着したので乗り込む。 他の社員もかなりいるので少し狭苦しい。 50階までここに乗っているのはなかなか辛い…… 俺が勤めているのは営業課兼雑務課だ。 普段は営業課で私語とをするのだが、雑務課から応援を頼まれたらそちらに行かないとならない。 雑務課の仕事もこなす、というのが俺の雇用条件だからな仕方ない。 ピーン 50階についた。 「すいません、通してください」 俺は社員たちを押し退けて狭苦しいエレベーターから出ていった。
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