104人が本棚に入れています
本棚に追加
靴を履き、バスを待つ。
今日はたまたま遅刻しそうになったからバスだった。
たまたまバスに乗って、咲にあった。
そして担任になれた。
これって相当な奇跡なんだろうな。。
バスを待っているとうちの学校の生徒が現れた。
「あれ、春せんせ!!」
いきなり下の名前で呼ばれるほど親しいやつか・・・?
あ・・・まさか・・
「何ぼけーっとしてるんですか!」
「こんにちは、橋本さん」
「せんせってなかなか、話かみ合う気ないんですね(笑)」
「いや、その・・春って呼ばれたのになかなか慣れなくて・・あはは」
そう、今しゃべっているのは俺のクラスの橋本花さん。
よくわからんけど、明るい子だ。
「ま、どうでもいいけど・・せんせーもバスなの?」
「あ、うん。今日は遅刻しそうになっちゃってね?」
「なるほど!じゃあいつもは徒歩ですか?」
「それはさすがにないよ(笑)」
「じゃあ自転車?地下鉄?」
「自転車だよ。家からは徒歩だと遠く感じるけど自転車でいける距離だからね。」
「ふーん。あっ・・・バス来た!」
彼女が指をさす、方面からバスの面影が見えた。
「橋本さんは明るいね」
「え?どしたの?せんせ(笑)」
「いや、なんとなく」
「ふーん・・・ほら、せんせバスきたよ?」
バスが来た。
もうすぐ咲に会えるといううれしさと橋本さんと一緒に乗らなきゃいけない不安が混乱する。
待ってろよ・・・咲・・・。
最初のコメントを投稿しよう!