來音 凪奈 明 晋也

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未影中学校 1-A 廊下 「ウォラーーー!!」 ガシャーーン!!! 叫ぶ声と何かが投げられた音が廊下へ響く。 教室では、1人の少女と横たわっている男子と、周りを囲んでいる野次馬達。 少女は、横たわっている男子の前髪を掴む。 「おい、凪奈が嫌がってんだろ。調子に乗んな。ぁあ゙?」 そう言うと、男子を離した。 少女―――東野 來音(とうの くね)は1人の少女へ近づく。 來「凪奈ぁ、終わったョ☆」 「うん。ありがとう、來音ちゃん」 來音が近づいた少女―――蓮亞 凪奈(はすあ なな)。 凪「あ・・・・。ケガ、大丈夫?」 來音の右腕を指差す。ケンカ中、どこかで切ったのだろう。血が出ている。 來「大丈夫!!それより凪奈は?」 凪「全然大丈夫。來音ちゃんが助けてくれたもん。あ、はい。絆創膏。」 來音は鞄から絆創膏を出し、來音へ手渡す。 來「あんがとー!」 絆創膏を受け取ると、傷口へ貼る。 「バカだろ、お前」 ふいに背後から声が聞こえた。 來「ひゃぁぁああ!!!!・・・明かよっ!!ビックリしたぁ~!!!」 「ウルセー。もうちょっとで帰れるんだからよ、我慢しろや。」 少年―――犬崎 明(けんざき あかる)はため息をついた。 凪「明君ってお兄さんって感じだね。」
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