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このときのスライムは確かに脅威ではあったが、殺すのが難しいというレベルでは無かった。
警察などが出動すると、スライムは簡単に駆除された。初め警察は銃で撃ってみたが手応えはなかった。
そこで火炎放射器を持ってきて燃やしてみると、景気よく燃えてしまったのだ。
この情報は瞬く間に全世界に広まり、警察の火炎放射器どころか、一般人のマッチ一本でスライムは灰と化した。
熱の変化に弱いらしく、スライムは氷水や熱湯などでも駆除されていき、あっという間に全滅した。
酷いものでは温められたマンホールで焦げたという例も報告されている。
こうして“白の悪魔”は消滅した。
そう、消滅したはずだった。
これからわずか五日後、人類は再び惨劇に晒される。それも、今回を大きく上回る“地獄”が訪れたのだ。
その時の人類の被害を先に記す。
死者五十億。実に半分だ。
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