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女の子
『え…あ、受験票が無くなっちまったんだ。忘れっぽい性格でね』
大
『カバンの中や親に家の中を探してもらったりは?』
女の子
『いや、ポケットとカバンの中にゃねーし家ん中も探してもらったんだけど見つかんなかったわ、まいったなー』
女の子は頭をガシガシとかくと悲しそうな目をする。
校門でアカデミアの教官らしき男がメガホンを口に近づけ叫ぶ
教官
『えー、これより受験番号を点呼する!なお、これに応答しない受験者は不合格とする!!』
女の子
『ほらよ、行ってきな。手間かけて悪かったな…あたしは…帰るよ…。』
大
『っ!!』
彼女の悲しげな目とさびしそうな顔に俺は自分の受験のことなど忘れていた。いてもたってもいられなかったんだ。
(だめだだめだだめだ!どうすればいい!?服にないカバンにない家にもない!!考えろ!考えろ!!考えろ!!!)
教官のカウントダウンが迫り、大が必死に考えを張り巡らせていると女の子はついに踵を返した。
俺の口が勝手に動く。喉から無意識に声が出る
大
『決闘者なら…あきらめるなっ!!!!』
一瞬、時が止まる。女の子もこちらを振り向くと涙を溜めていた。…ん?
決 闘 者・・・?
大
『そうだ、デッキだ!!デッキの中は調べたのか!?』
女の子がハッとする、涙をぬぐいデッキケースを確認する
女の子
『あった…あったぞ!!』
大
『急げ!間に合わなくなるぞ!!』
女の子『ああ!!』
そして彼女は走っていた。俺はその姿を眺めて
帰った
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